どんぐりダンスの夢のお話

わたしがみた夢を書き綴ります

夢 波、褐色の街、エメラルドグリーのお水

とつぜん目がぱっちり覚めた。
海岸にいた。
わたしが振り返るとすぐそこまで
高波が押し寄せている。
母が見える。
「はやくはやく!こっちに来て!」と叫ぶ。
わたしの声に気づいてみんなで一斉に海岸から離れた。
高波は大したことなかった。
それでも念のため海岸から離れることにした。


車でしばらく避難しながら。
少し離れたところに置いておいたわたしのカバンのことを考えていた。
ベージュのカンバス地のカバン。
「わたしのカバン..。もしかしたら波に持っていかれずに浜に残っているかもしれない。戻って見てきたい。」。
母と妹と一緒に防波堤の近くまで戻る。
わたしはこのあたりの街の作りに詳しい。
時々夢に現れる架空の海辺の町である。
緩やかな小さな坂道を下ると
わたしのカバンを置いておいた浜がある。
坂の上で妹がわたしも一緒に行くという。
どしてか妹は小さな子供だった。
母が危ないからいけないと言いわたしを見送った。


浜まで行くのは確かに危険だ。
小さな坂を下りきると一面エメラルドグリーンの海水。
わたしが最も苦手な海水だ。
透明なエメラルドグリーンの海水のせいで
海の底までよく見える。
恐ろしい。
やっぱり引き返そうかな..。


岩場はに凹凸に浸食されてジャンプすれば渡れるところもあるが
泳がなければ渡れないところもある。
最初はジャンプで行けるところばかり。
足場がヌルヌルで滑る。
足元注意だけれど、下を見るととても深い海の底が見える。
怖い。
次はジャンプしても向こう側にはいけないほど距離がある。
泳がなければ..。
深い海に飛び込むのはよっぽど勇気がいる。
なのにわたしは助走して思いっきり飛び込み
必死で泳いだ。
泳ぐというよりもがいて暴れているようだ。
からだが底に沈んでゆく。
でもどしてか苦しくない。


水の中で顔をあげると緑色の光が美しいが恐ろしい。
水面に四角い大きな何かが浮いているのが見える。
このままでは死んでしまう。
必死でもがいて四角い物体までたどり着く。
怖いけど苦しくない。


浮いている四角いのが何かわからないが
それにつかまって水面から顔を出す。
すると向こう側に岩の岸辺が見える。
もう少しで浜に到着する。


でもあの浜には高い防波堤の内側にある狭い通りを歩いて行けることを思い出す。
「あぁ..。陸側から行くべきだった。わたし何してるのか..。」
泣きそうになるけどもう遅い。
今から戻るのも大変だ。


波は静か。
でも怖い。
意を決して岩に向かって泳ぎ出す。
からだが沈む。エメラルドグリーンの光。
どんどん沈む。
ふと気づくと周りにたくさん人がいる。
海の底で素潜りしている。
わたしはジェスチャーで助けを求める。


ほんとにたくさんの人がわたしを助ける。
わたしは押し上げられてポーンと浜に投げ出せれた。


浜にもたくさん人がいて私を歓迎してくれる。
今日はこの浜でコンサートがあるはずだったけど
ステージや機械が高波にさらわれてなくなった。
出演予定のバンドもいなくなった。
そういうことらしい。


わたしはその話を聞いて。
「あぁ...。わたしのカバンも流されたのね。大切な書類や身分証も入っていたのに..。」
そう思うと泣き出した。
泣いている私をみんなが笑顔で迎えてこう言う。
「あなたを待っていました。ステージは壊れたけれど、すぐに作り直します。今日はあなたが歌う日なんです。」
ええ?なにかしら?
歌う?
拍手する人、イエーイと手で合図する人、奇声をあげて跳ね回る人。
歌うってわたしが歌うのかしら?
嫌な予感がして背筋がゾッとする。
はやく逃げなきゃ。


突然目がぱっちり覚めた。
嫌な感じの夢だった。けれど、この海岸一帯の街はわたしのお気に入り。
砂浜は明るいベージュ。
町並みはそれより暗めのベージュのグラデーションで彩られている。
防波堤の内側は迷路のように入り組んで小さなお店や複雑に入り組んだアーケードがある。
みんな水着で歩いている。